
代表インタビュー
スペシャリストが集まる強い司法書士集団でありたい
- 兵庫県内で第一号の司法書士法人ということですが法人化したのにはどのような理由があったのですか?
士業で法人組織というスタイルは数少ないと思うのですが・・
- 「もともとは1997年に【神津司法書士事務所】として開業したのですが
司法書士業界が掲げている広範囲の業務を
一人の司法書士で対応していくというのは現実的ではないんですよね。
結果、どうしても自分の得意分野を専門に対応していくことになる。
でも私自身としては、幅広く、かつ質の高いサービスを提供できる
“強い司法書士集団”を作りたい、という想いがずっと心のなかにありました。
そういった自分自身が目指す理想のチームを作るため、
その想いを共有できるスペシャリスト的な人材を集めるため、
それが、法人化という選択をした理由ですね」
- ご自身が考える「強い集団」とは具体的にはどのようなチームなのでしょう?
- 「複数の司法書士がパートナーとして集まり、
個々の得意分野で活躍できるよう専門化し、
各分野を深く高度なレベルで対応できる組織。
つまり、ゼネラリストではなくスペシャリストの集団である、ということです」
- KOBE司法書士法人はご自身が目指す「強い集団」になりましたか?
- 「まだまだ、個々がスキルアップしていく必要性は大いにありますが、
司法書士5名がそれぞれの得意分野を専門として
分担制で業務を行うことができるのは、当法人ならではの特徴であり強みだと思います」
「法律っておもしろい!」からはじまった司法書士人生
- 数ある職業のなかから、“司法書士”という仕事を選ばれたのはなぜ?
- 「司法書士を目指していたわけではないんですけどね・・。
かといって、この仕事がしたい! という夢があったわけでもなく(笑)。
正直に言ってしまえば、なんとなく、という感じなんですよ。
ただ、性格的にサラリーマンは向いてないなと思っていたので
何か専門的なことを勉強しようかな、と。
どうせなら、社会を見るために昼間は働いて、夜に勉強するのがいいな、と。
それで、大学の夜間部の法学部に進んだんです。
そしたら知人がある司法書士事務所を紹介してくれて・・
司法書士という仕事の存在すら知らないまま、その事務所で働きはじめたという(笑)。
- それが今も続いているということは天職だったんでしょうね。
- 「どうなんでしょうね(笑)
ただ、その事務所の恩師である所長は、元々弁護士を目指していて
長年、弁護士事務所で働きながら司法試験の勉強をしていたということもあって
司法書士試験に受かるためだけのテクニックを利用した要領の良い勉強ではなく、
特に民法はじっくりとリーガルマインド(法的思考力)を養うように勉強しなさい、と。
そう教えられてきたこともあったんだと思いますが、
所長の傍にいるだけで、『法律っておもしろい!』と思うようになっていったんです。
その存在すら知らず、漠然とはじめた“司法書士”という仕事でしたが
なんとなく自分に合ってるような気がして、気づいたら16年経っていました(笑)」
- この仕事をしていてよかったな、と思うのはどのようなときですか?
-
「法律の知識を持っている自分にとっては当たり前に感じるような言動で
『相談してよかった』『安心しました』という言葉をいただいたとき。
何気ない言葉が依頼者様のなかにある不安解消につながるんだな、と。
驚きとともに、お役に立てた嬉しさを感じます」
業界の底上げと司法書士の“新しい在り方”を考える時期
- 現在の司法書士業界の流れはどのような状態にあるのですか?
- 「この業界も状況は年々厳しくなってきています。
そういった現状を踏まえると、従来の業務だけを行っていたので
は今後を生き残っていくのは難しいだろうな、と。
だからこそ、枠に捕われず、新しいことにチャレンジしていく必要がある、と思いますね」
- KOBE司法書士法人として新たに挑戦していきたいことはありますか?
それらも踏まえた今後の展開を教えてください
- 「最近、今後の展開として考えているのは“コンサルティング”です。
もちろん、従来の司法書士の仕事にプラスアルファで、という意味ですが。
今までこの仕事を通して培ってきた様々な知識やノウハウを活かして
例えば、法律をベースとした中小企業の事業承継のサポート、ですね。
今現在、私が知る限りではそういったサービスを提供している司法書士は
あまりいないので挑戦してみる価値はあるかもしれないな、と。
また、今後はそういった需要も増えていくのではないか、とも感じています。
それが、地域の活性化に繋がっていけば一石二鳥だし、すごく嬉しいですよね。
そういったことも含めて、世の中の変化や流れ、ニーズをしっかりと見極めながら
司法書士の新しい在り方、をこのKOBE司法書士法人から発信していきたいですね」
- そこには、厳しい状況下の司法書士業界を活性化させたい、という想いも?
- 「そうですね。
昔から、業界そのものをリードしていきたい、という想いは強く持っています。
私自身、自分たちの事務所がうまくいっていればそれでいい、ではダメだと思っていて・・
この業界にお世話になっている、という意識があるからかもしれませんが
業界もそうですが
司法書士全体をよくしていきたい! という気持ちがすごく強い。
だからこそ、業界全体の底上げが絶対的に必要だと感じています。
司法書士業界そのものが動かないのであれば、自分自身が積極的に行動を起こしてでも
より人の役に立てるサービスや仕組みを考えていかなければいけないと思っています。
それによって司法書士業界に恩返しがしていけたらいいな、と。
私自身のキャリアも16年を超え、中堅と呼ばれる立場になってきたので
最近は自分の事務所のことだけでなく業界全体のことをよく考えるようになりましたね」
司法書士業界のひとつのモデルになれるように
- では、最後に今後の目標を聞かせてください
-
「前に、誰かが『強くなければ優しくなれない』と言っていたのを聞いて
なるほどな、と感じるとともに、すごく共感しました。
私たちも現状に満足せず、それぞれがより一層スキルアップして
強いスペシャリスト集団として在り続けたいと思います。
そういった強固な地位を確立していくことで
頼ってくださる多くの方々に優しくなれるし
業界全体のことを考える余裕が持てると思うんです。
そして同じ司法書士の方から、KOBE司法書士法人のスタイルを目指したい、
と思ってもらえるモデルになれたらいいですね。
それが、業界や司法書士全体の底上げに繋がったり、
各々が“司法書士の新しい在り方”を考えていくひとつのきっかけになれば嬉しいです」